PCに限らずこれまでの周辺機器に関して、まあ毎年毎年驚くべきものが次々各社からリリースされて来たわけですが、唯一不満に思っていたのがそれらの大部分が抱える「ちゃちっぽさ」なんですよね。なんて言えばいいんでしょうか、あまりに先鋭的すぎるデザインというのはオモチャっぽいというか、アニメっぽいというか、要するに子供っぽすぎるんですよ。プラネックスのデザインは基本、クールで大人っぽいシックさに満ちています。
たとえばルーターなんかのデザインにしてもそうなんですが、他の会社の製品って、妙に未来を意識してなんでしょうか、やたら流線型とひねりとトンガリを多用しすぎるっていうのか、漫画チックで子供っぽいんですよね。色づかいも変に個性を主張しすぎるというか、コンポーネントの中で浮きまくってしまうんですよ。そこへいくとプラネックス製品というのは落ち着いています。
プラネックスの周辺機器は、仕事机の足元の見えないところとかだけでなく、たとえばリビングルームのキャビネットに収まっていても、別段「悪目立ち」したりしないっていうのが素晴らしいと思うのですよ。実際の話、無線にしても有線にしても、通信性能をフルに発揮させようとするなら、本体からあまり距離を取らずに設置したいと思うのがユーザー心理なわけですから、どうしたって目に触れるところに置くケースは増えるはずです。
そこでプラネックスの製品群のように、全体にシックに溶け込む「融通の利く」デザインであることが生きてくるのですよね。特にAV関係とPCやゲーム機をネットワークしようというようなケースでは、リビングのごく目につくポジション、場合によってはTVモニターのすぐ横なりPCの周囲なりに設置する必要も出てくるはずなのです。
そういうところで蛍光色とか、安っぽいざらざらした吹付塗装のシルバーとか、悪趣味な発色の朱色のラインとかが入っているのは困るわけです。プラネックスのスイッチボックスやハブやルーターのように、高級オーディオコンポーネントのような筐体におさまってくれていたり、ゲーム機本体と違和感のない外観であってくれれば、全体のバランスがきれいに揃うはずなのです。PCや家電製品はどこそこのメーカーと決めている人でも、周辺機器にはけっこうばらつきが出るはず。それだけにデザインの問題は重要です。